私は小学入学直前まで、田舎で育ちました。
私の原風景は田んぼです。
人がロープに沿ってずらりと並んで行う田植え。田植えの人の足に吸い付いていたヒル。田起こししていた牛。田んぼのタニシ。
今は資料館入りとなった千歯こぎや足踏みの脱穀機、、。
家の庭、時には家の中までやってきた蛍。蚊帳の中に入れて寝ました。
我が家も平日の農業は母だったでしょう。麦踏みする母の背に負われていた山間の畑、、、。
義理の叔父は荷馬車?で我が家にやってきました。「あたいげえ、とまいけいっもんそかい」と言われると喜んで馬車に乗せてもらいました。でもある時、「夜が明けんふじゃった」と叔父がその夜のうちに送ってきた事もあるそうです。
最後にその地を訪れたのが30年以上前。有人駅だったのに無人駅になっていました。
その地にあった墓も今はありません。
田んぼの風景は引っ越した鹿児島市でも目の前にあって、レンゲ畑を思い出します。今は様変わりして、我が家の跡はアパートかマンションらしいです。
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